相続が発生すると、金融機関や不動産の相続登記の手続きをする際、相続関係を証明する書類の提出を求められます。ここでは、相続手続きの際にとても便利な「法定相続情報一覧図」についてご紹介したいと思います。

相続関係を証明する書類とは?

 基本的には、亡くなった方(被相続人)の出生から死亡までの除籍謄本等や相続人の戸籍謄本によって、相続関係を証明します。これらの「戸籍の束」と、作成した「相続人関係図」を併せて提出することもあります。提出した「戸籍の束」は、希望すれば手続き後に還付してもらえる場合もあります。

 しかし、相続手続きを行う機関が少なければ良いのですが、手続きを行う機関が複数あった場合には、「戸籍の束」が1つだけでは、同時に複数の手続きを行うことができず、「まずはA銀行、終わったら次はB銀行…」と順番に手続きしていくことになり、時間がかかってしまいます。

 同時進行で複数の手続きを進めるためには、「戸籍の束」を複数用意することもできますが、戸籍の束を余分に集めると費用がかさんでしまいます。(1セットあたり、おおむね数千円~の費用が掛かります。)

 そのような場合、登記所の「法定相続情報証明制度」の活用が大変おすすめです。

法定相続情報証明制度とは?

こちらの制度は、相続人が「戸籍の束と法定相続情報一覧図(相続人関係図のようなもの)」を登記所に提出すると、無料で「法定相続情報一覧図の写し」を手続きに必要な枚数分発行してくれるという制度です。

 登記所で発行された「法定相続情報一覧図の写し」は、登記官が戸籍等の書類を確認し、「法定相続情報一覧図」に認証文を入れてくれたものなので、それ単体で相続関係を証明することができ、手続きのたびに「戸籍の束」を提出する必要がなくなるのです。

さいごに

「法定相続情報一覧図の写し」は、金融機関等での手続きや、不動産の相続登記、相続税申告、一部の年金等の手続きなどに使用することができます。

無料で利用することができ、複数の手続きを同時進行で行いたい場合、非常に便利な制度ですので、相続手続きを行う際にはぜひ活用してみてください。

しもい行政書士事務所では、法務局への法定相続情報一覧図の申出手続きの代行や、法定相続情報一覧図の作成に必要な戸籍類の収集代行を行っています。相続手続きにお悩みの際は、お気軽にご相談ください。